裏磐梯スカイバレーヒルクライム 2010

…『何か…ヤバいなぁ〜』尋常じゃない量の汗が頬を伝ってコンクリートの床に黒い影をみるみる広げていた…。
レース本番を6日後に控えた俺は、高湯からの浄土平アタックを仕掛けていた。
一週間前くらい前にかなり強度を上げた練習をすると、本番でのパフォーマンスが向上するという噂(そう…まるで瀕死の状態まで追い込まれた後に復活すると、さらに強くなってしまうサイヤ人のごとく…)に踊らされた俺は、花月グランドホテル駐車場の端にある小屋の中で、灰になっていた…(こんなに疲れて大丈夫かい…)とにもかくにも浄土平を含む約120キロ越えを達成した俺は、確かな成長を確信していた…。
ピピピ…目覚ましのアラーム鳴る。9月5日(日曜日)ついにその日が…『ふぅ〜』ゆっくりとベッドから体を起こし深呼吸する。
まだ2時半、眠ったのか眠れ無かったのか…シャワーを浴びて着替え、準備を整え車に乗り込んだ。カーステのvolumeを上げ集合場所まで走り出した。
グルーヴの効いたドラムにベース、シャープでエッジの尖ったギター、そしてソウルフルなボーカル…少女時代…いや、北欧メタル史上に残る銘盤『タリスマン』だ! 思わずアクセルを踏む足に力が入る。アップル様宅にて合流した後、決戦の地へ…。
まだ午前5時にもなってない薄暗い駐車場には、既に沢山の車の姿が見えている…我々も車を停めて早速アップの準備に取り掛かる。
俺もKING141氏からローラー台を貸して頂きアップを始める…『か、軽いっ』

まるで抵抗など無いかの如くペダルを回す…『あ、それはこうしないと…』とKING…どーやらちゃんとセットしていなかったらしい…『オォ〜重っ』いきなり斜度20%並みの負荷が…『俺は大体このぐらいでやってんだけど…』とKING…脱帽です…。
笑いの神も舞い降りたアップも終わり、いよいよ開会式が…そう、此処です本日の俺の見せ場、ハイライトが 相変わらずのキメキメウェアに愛車TIME…そしてさらに足下には限定カラーのネオンが眩しいS-WORKSシューズがっ(皆の視線が突き刺さるぜ…チョー気持ちいい)。
スタートグリッドに着いてスタートを待つ。『頑張って〜』黄色い声が聞こえてくる。多分、俺にだろう…既にフォトジェニック賞は受賞したはず…後は走りが本当に覚醒したのか…怒涛のレース編に続く… 。

ピッポ記者)